人工授精を繰り返しても意味がない?人工授精の回数と向き合い方~AMH検査を受けよう~
「人工授精6回以上は意味がありません」という先生の言葉の真意とは?
こんにちは!ハピコです。
TVでシチューのCMを見ると、実家が恋しくなる今日この頃。
お母さんの作ったシチューで、身も心も温まりたい・・・。
実は、うちの主人が突然、「デイトレーダーになるんだ!」って、言い出しまして経済的不安を感じています。
私からすると36歳のおっさんが「野球選手になるんだ!」って言ってるのと同じ。
黒目がちにキラキラした目で夢を語る主人をよそに、
仕事をこなすためキーボードを叩きまくる私です。
「おっさん、はよ、仕事行ってきてーー」
さて、突然ですが、不妊治療どこまでステップアップしていますか?
「人工授精3-4回以上は意味がないよ」
「6回過ぎたら体外受精にステップアップね」
「繰り返しても妊娠率は上がらないよ」
人工授精をされている方は、こんな言葉1度でも聞いた事ないでしょうか?
経済的な理由や、状況で、体外受精へステップアップ出来ない方も多くいらっしゃると思います(あ、うちもそうです)
人工授精を繰り返しても意味がないのか?について、
以前、不妊治療クリニックの先生と話したことをまとめました。
■人工授精では3-4回までで6割の人が妊娠する
人工授精で妊娠された方は、初回や6回のうち前半部分で、約6割の方が妊娠するとのデータがあります。
各病院の方針にもよりますが、当院では、大体6回を目安にステップアップする方向で話しています。病院によっては、3-4回、また、患者さんの状態によって、早めにステップアップを薦める事があります。
■なぜ6回でステップアップ?
一番は、年齢です。
女性には妊娠出来る年齢と、無事に出産出来る年齢が限られています。
もちろん個人差もありますし、例外もあります。
当院では、44歳の方が自然妊娠されたという事例もあります。
ですが、多くの女性で36歳からの妊娠率の低下は避けられない問題です。
通常30代前半の不負生活のある方でしたら、2年で8-9割の方が妊娠します。
ですが、ハピコさんのように前回流産してから4年も妊娠されないという事は、何らかしら妊娠出来ない原因があると考えられます。
35歳以上での人工授精の妊娠率は、10%をきってしまいます。
患者さんの望むことが「妊娠」である以上、なるべく高確率の方法を模索し、早めに治療を薦める事で、年齢による妊娠率の低下を出来るだけ避ける。
もし、いつか体外受精をと考えていらっしゃるなら、年齢が早いうちに受ける方が、妊娠率も高いですし、経済的負担も軽く済むのではないかと考えます。
■人工授精6回以上はやっても意味がないの?
ハピコさんの場合、1度目、2度目も自然妊娠されています。
ですので、10回くらいやっても意味がないとは言いません。
人工授精ないし、自然妊娠でも、妊娠する可能性は、どの患者さんにもあることです。
ですが、その間に、年齢を重ねてしまうより、より可能性の高い体外受精へのステップアップを考えてみる。医師の立場としては、2年後に体外受精をうけるより、どうせ受けるなら今、受ける方が、妊娠の確率が高くなると考えます。
あの時受けていればと後悔するよりも、今出来る最善の事をやる。
もちろん、患者さんの状況は様々ですので、決めるのはハピコさんなのですが・・
■人工授精6回以上受けても妊娠出来ない場合考えられることは?
タイミング法から、人工授精の間に、
排卵誘発剤などの飲み具しりや注射、点鼻薬なんかを併用しながらより妊娠の確率を高める治療を行ってきました。
人工授精をする前には、卵管造影検査の検査も行いましたし、抗精子抗体の検査も異常なしでした。
この場合、考えられることは、「卵子の質」の問題と、
卵管采が機能せず、排卵した卵子を卵管に取り込むことが出来ない「キャッチアップ障害」、そして、受精がうまくいかない「受精障害」などです。
■卵子の質は、この前受けた、AMH検査である程度わかるんですよね?
そうです。AMH検査(抗ミュラー管ホルモン)で、卵巣機能の状態を数値で見て、の卵子の残りの数を調べます。
不妊かな?と思って病院へ来た初診時に、このAMH検査を受けておく方がいいのですが、ハピコさんは、転院されてきましたので検査が遅れてしまいましたね。
数値を見てもいい数値ではないので、体外受精へステップアップする事になりましたよね。ただ、あくまでも卵子の数、卵巣機能の低下を見る検査です。
卵子の質がどうなのかは予測でしかありません。
AMHの数値が悪かったとして、体外受精を薦めるのは1つの目安でしかない。
ですので、このまま人工授精を行って妊娠しない確率はゼロではないのです。
ただ、もう体外受精をしたほうがいいのは確かですよ!
■経済的不安があり、体外受精へのステップアップに二の足を踏んでいます・・
そうですよね。体外受精は、身体的負担だけではなく、経済的負担も多い治療法です。今後も含め、治療にどのくらいの金額を準備できるのか等、家族で話し合う事が大切です。助成金の制度もありますので、そちらもじょうずに利用して、利用の回数や薬の数など調整していきましょう。
まとめ
人工授精6回以上は、意味がないという事ではありませんでした。
可能性はゼロではない。ただ、年齢とAHM検査、その他不妊の原因となる障害がある方などは、早めに体外受精へステップアップする事を考えた方がいいという医師の言葉。
経済的理由で、なかなか二の足を踏む夫婦もたくさんいますが、両親に借りてでも早めに体外受精へ踏み切られ、赤ちゃんに恵まれたカップルもたくさんいらっしゃるとの事でした。
医療の立場から見ると、数値や過去データなどから、人工授精6回目以上は、
体外受精へステップアップする事を薦めるのは当然ですよね。
まずは、卵管造影検査、抗精子抗体検査、AMH検査を受けて、
自分の身体の状態をよく知ることが大切。
そして、夫婦でよく話し合いましょう。
おわりに
AMH検査は、血液検査です。
卵子の数は、私たちがお母さんのお腹の中にいる胎児に時にすでに決まっています。
その原子卵胞があとどれくらい残っているのかを、卵胞から出ている抗ミュラー菅ホルモンを測る事により、予測する検査です。
あとどれくらい排卵するだろうか?
これを受ける事により、自分の卵巣の状態をある程度つかむことができます。
卵子の質まではわかりませんから、数値が悪くてもあまり落ち込まないでくださいね。
数値が出たことで、治療の選択がより具体的になります☆
私なんて、35歳で、AHMの値は、44歳の平均でしたから。
いつも治療に無関心な旦那も、あまりの数値の低さに、
「おまっぇ!少なっ!!!!!!!!!」
って、私の不妊治療史上、一番大きな反応が返ってきました。
卵子の質は、年齢に比例するらしく、日々の食生活で老化は防げるとの研究結果もあります。
体外受精の日まで、なるべく質の良い卵子が採れるように、今は、人工授精をやりながら日々努力していきたいと思います。
↓私の抗ミュラー管ホルモン検査についての記事はコチラ
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